中殿筋はトレーニングが必要?
中殿筋は、人体の中で最も大きな筋肉である大臀筋の上にあり、股関節の動きをサポートしたり骨盤を支えたりしている筋肉です。
中殿筋が弱いと股関節に痛みが出やすく、歩く動作に支障が出てきます。ヨガでもポーズの安定にも欠かせない筋肉となります。
また、中殿筋は鍛えてあげることでヒップ周りのスタイルアップにも効果的です。骨盤が安定し、筋力がつくことできれいなスタイルをキープできるようになります。
そんな中殿筋ですが、意識的に鍛えないとすぐに弱ってしまうという特徴があります。だからこそ中殿筋はトレーニングが必要なのです。
中殿筋トレーニングのメリットとは?
それでは、中殿筋を鍛えることでどんな効果が期待できるのかをみていきましょう。
- ヒップラインを整える
中殿筋を鍛えるとヒップラインが整い、お尻の形がきれいになります。モデルさんはお尻を鍛えている人が多いです。年齢と共に下がってきたお尻をきゅっと引き締めたいなら、トレーニングをして整えるのがおすすめです。
- 姿勢の改善をしてスタイルアップ
中殿筋は、体を支える骨盤を安定させてくれる重要な筋肉です。骨盤の安定することで自然と姿勢が良くなります。良い姿勢を保つためには、お腹まわりの筋肉も使います。ウエストの引き締めにも効果が期待できるのです。
姿勢が良くなりスタイルアップにも期待できるなら、トレーニングも頑張れますね。
- まるでモデル!背筋の伸びたきれいな歩き姿勢になる
股関節の動きや骨盤の安定に関わる中殿筋を鍛えることで、真っ直ぐに歩くことができます。すっときれいな姿勢で歩いている人を見るとかっこいい印象を受けますよね。
- 代謝アップでダイエットも効果
下半身の筋肉を鍛えることで、代謝の向上にもつながります。下半身の巡りが良くなれば、むくみの改善などにも効果的です。
- ケガの予防効果
骨盤が安定すると、下半身の安定性が強化。下半身への負担が減り、ひざなどを痛めることがなくなるでしょう。ひざや足首に痛みを感じる人は、中殿筋を鍛えてみると良くなる可能性があります。
中殿筋を鍛えるだけでも、さまざまな効果が期待できます。お尻を引き締めてかっこいいスタイルを目指したいですね。
中殿筋をトレーニングするときに気をつけたいこと
中殿筋は弱っていても、他の筋肉で補うことができてしまう筋肉です。トレーニングのときもきちんと使えているか確認する必要があります。以下の点について注意をして行いましょう。
骨盤を固定させる
足を横に開く「股関節の外転」を行うときに骨盤も一緒に動かしてしまうことがあります。そうすると、骨盤と腰椎(背骨)をつなげている腰方形筋が働いてしまうのです。
試しに、両手を腰に置いて立ってみましょう。片足を横に開いてみてください。このとき骨盤が上がってしまう方は、中殿筋を使えていない可能性があります。
中殿筋トレーニングをするときは、骨盤を固定して足を開くことを意識しましょう。
足の開く向き
足を横に開く「股関節の外転」を行うときは、足を真っ直ぐ横に開くことが必要です。前の方に引いてしまうと太ももを使った動きになり、中殿筋のトレーニング効果が期待できません。
横向きに寝てトレーニングを行うときに、身体がくの字になっていると起こりやすいです。真っ直ぐ背筋を伸ばして行いましょう。
しっかりと中殿筋をトレーニングするためには、このように背中や骨盤の動きに注意しながら行うことが必要です。できたつもりになってあまり鍛えられていないということがないように気をつけたいですね。
中殿筋トレーニングできるヨガポーズを紹介!
それでは、実際に中殿筋を鍛えるヨガポーズを行ってみましょう。定期的に行うことで、ヨガのポーズも安定して取れるようになります。初めは辛いかもしれませんが、頑張ってキープしてみましょう。
サイドプランク
- マットの上で横向きになり、ひじを肩の下におく
- 下側の足のかかとを蹴り出し、足の側面でしっかりとマットをおす
- 吸う息でお尻を持ち上げる
- 5〜10呼吸キープ
- さらに、上の足を持ち上げる
- 5呼吸キープする
- 吐く息と一緒にゆっくりとおろす
- 反対側も行う
サイドプランクのポーズが長く保てない時は、上の足を前について支えてあげるのも良いでしょう。また、お尻を床に下ろして、呼吸と一緒に上の足をあげたり下げたりする「ヒップアブダクション」というトレーニングもおすすめです。慣れてきたら両足のサイドプランクに挑戦してみてください。
半月のポーズ
- マットの前に立つ
- 左足を一歩後ろにおく
- 左手を腰におく
- 右手を足の30センチほど前におく
- 重心を右足にのせて、左足を浮かせる
- 左足のつま先と目線を横に向ける
- 左手を天井に伸ばす
- 30秒ほどキープする
上の足を、しっかりと伸ばしてあげることで中殿筋を鍛えます。下の足は、バランスキープのために中殿筋を使います。お尻の力と足のバランスをよく観察してみましょう。
足の親指をつかんで伸ばすポーズ
- マットの前に立つ
- 右足をひざを曲げて持ち上げる
- 右手で右足の親指を掴む
- 吸う息で背筋を伸ばし、前に足を蹴り出す
- 吐く息で足を右側に開く
- 目線を左へ
- 5呼吸キープする
- 吐く息で前に戻し、ゆっくりと足を下ろす
背中が丸まらないように気をつけましょう。中殿筋をしっかりと使い、足を開いていきます。足を伸ばせない時は、ひざを曲げたままでも構いません。
バッタのポーズ
- マットにうつ伏せになり、おでこをつける
- 足を腰幅くらいに広げる
- 両腕を体側に沿わせて、手のひらを下向きにおく
- 吸う息でゆっくりと両足・両手・背中を持ち上げる
- 30秒くらいキープする
呼吸は止めずに行いましょう。つま先を遠くに伸ばすよう意識するとキープしやすいです。余裕があれば1分程度行ってみましょう。
橋のポーズ
- マットに仰向けになる
- 膝を立てて、かかとをお尻に近づける
- 足幅を腰幅程度に広げる
- 手のひらを床に向ける
- 吸う息で足裏と手で強く床を押し、お尻を持ち上げる
- 10呼吸キープする
膝が外に開きすぎないように内ももにも力を入れましょう。骨盤を天井に引き上げ、お尻の力で支えます。
弓のポーズ
- マットにうつ伏せになる
- 両ひざを曲げてかかとをお尻に近づける
- 両手を外側から回して足首または足の甲を掴む
- 吸う息でももに力を入れて、足を天井方向へ軽く引っ張り上げる
- 同時に胸も開く
- 30秒ほどキープする
両手・両足が持ち上げられない場合は、片方ずつ挑戦しましょう。このポーズでも呼吸は止めずにキープしてみてくださいね。
鍛えたあとは、硬くなった筋肉を柔らかくするためにストレッチも必要です。次に中殿筋をストレッチできるポーズをご紹介します。
中殿筋を伸ばすヨガポーズ
中殿筋は鍛えながらも、柔らかくしたい筋肉です。中殿筋が硬いと左右開脚や股関節の柔軟性に制限を与える場合があります。つまり、ひざや下半身に負荷がかかってしまうのです。一日中座りっぱなし、立ちっぱなしの人は特に注意が必要です。
これから紹介する3つのヨガのポーズを取り入れて中殿筋を伸ばしてあげましょう。
リクライニングツイスト
- マットに仰向けになる
- 両手を肩の横に広げる
- お尻を少しだけ左にずらして置く
- 膝をたてて、かかとを床と平行に持ち上げる
- 膝を右に倒し、目線を左に向ける
- ゆったりとした呼吸をしながら、1分ほどキープする
- 反対側も行う
倒している膝に反対の手を置くのもおすすめです。お尻が伸びて気持ちが良い場所を探しましょう。肩が床から離れないようにするのがポイントです。
スリーピングスワン
- マットに四つん這いになる
- 右膝を両手の間に置く
- 右かかとを左に出し、かかとを90度曲げる
※膝が痛い場合は、身体に寄せておく - 左足はまっすぐ後ろへ、つま先も伸ばす
- 骨盤が浮いてバランスが取りづらい場合は、お尻の下にブランケットなどを入れる
- 吸う息で背筋を伸ばし、吐く息で前屈する
- ゆっくりと10呼吸キープ
- 反対側も行う
膝に負担がかかりやすいポーズなので、痛みがある人は無理をしないようにしてください。前足のかかとの位置で、中殿筋の伸びの強さが変わります。軽く伸びる程度の位置でキープをしましょう。
マリーチャーサナ1
- マットに両足の伸ばして座る
- 左膝をたてて、右足の外におく
- 右肘を足にかける
- 吸う息で背筋を伸ばし、目線を左へ
※右ひじをかけれない場合は膝を抱えても良い - 5呼吸キープする
膝が胸から離れないように、身体に寄せましょう。お尻の外側が気持ちよく伸びてきます。
中殿筋が硬い方は、ひざに痛みが出る可能性があります。無理に押してけがをしないように気をつけましょう。
中殿筋を鍛えて引き締まったお尻を手に入れよう!
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中殿筋はヨガのレッスンでも鍛えることができます。フローヨガのレッスンは、股関節を動かしたり中殿筋を使うポーズがあったりとヨガを楽しみながら鍛えたい方に最適です。骨盤の向きに注意しながら行ってみてください。
中殿筋トレーニングをして、ヨガをより楽しみましょう!