筋膜リリースをヨガに取り入れてみよう!筋膜リリースヨガを徹底解説

筋膜リリースとは?

スポーツをする人や整体を受けている人なら、一度は筋膜リリースという言葉を耳にしたこともあるのではないでしょうか?

筋膜リリースとは、筋肉の周りを包む筋膜を柔らかくし、解きほぐす施術のことを言います。数分行うだけでも劇的な変化を与えてくれるとアメリカで話題になり、日本でも知られるようになりました。

筋膜は、ネットワークのように全身に張り巡らされている網目状の組織です。骨格筋を正しく保ち、表層から深層まで立体的に組織を支える役割を担っています。
しかし筋膜は柔らかい組織なので、縮んだり癒着したりする特徴があります。ストレスや長時間の同じ姿勢、筋肉の柔軟性の低下でも筋膜の癒着は起こり、筋肉自体の動きを阻害してしまうこともあるのです。

例えば、両手を後ろで組んでも、肩甲骨を寄せられない人は、筋膜が肩甲骨の可動域を阻害している可能性があります。これは、普段猫背だったり、前屈みで仕事をしている人に多い症状です。筋肉や筋膜が、引っ張られたまま固まってしまうことによって起きています。

筋肉や筋膜の可動域を取り戻し、本来の動きを取り戻すことができるのが「筋膜リリース」です。ヨガにも筋膜リリースの考えを組み込み、考えられた筋膜リリースヨガというレッスンがあります。

それでは、筋膜リリースヨガにどのような効果があるのかをみていきましょう。

筋膜リリースヨガがもたらす効果とは?

筋膜リリースヨガは、固まったり引っ張られている部位に関わる”筋膜”を伸ばすことで、筋膜リリースと同じ様な効果が期待できます。

筋膜には記憶装置のような働きがあり、痛みやコリを身体が覚えてしまうこともあるのです。怪我が治ったと言われても、その時の感覚を忘れられずに、うまく動かせなかったりすることってありませんか?そのような状態が蓄積され、気がつけば精神的ストレスとなっていることも。筋膜リリースヨガは、このような作用を解消するのにも効果的です。

筋膜リリースヨガの特徴は、1ポーズを60秒〜90秒ほどかけて行うことです。筋膜と筋肉を緩めほぐすことで、コリや痛みの軽減に効果があり、終わった後には深いリラックス感や開放感を味わうことができます。

筋膜リリースヨガはこんな方にオススメ

筋膜リリースヨガは以下のような効果を期待したい人におすすめです。

冷え性やむくみを改善したい

筋膜の癒着や緊張を改善し、身体の本来の動きを改善することは、血液やリンパの流れも良くしてくれます。
そのため、冷え性やむくみの改善にも繋がります。

便秘を解消したい

また、筋膜リリースヨガは、便秘の解消など内臓機能の向上にも効果が期待できます。なぜなら内臓も筋膜によって包まれている組織だからです。

ストレスを解消したい

筋膜リリースヨガをすることで、コリや痛みが解消され、それによって感じていた体のストレスも解消。さらに、ヨガの効果で自律神経のバランスも整うことが期待できるのです。

筋膜リリースヨガは、怪我やトレーニングをしていない方にもおすすめのヨガと言えるでしょう。

ダウンドッグが上達する?ヨガのための筋膜リリース

ヨガをする前に筋膜リリースを取り入れ、柔軟性をあげることも可能です。硬くなっている部位に関わる筋膜を柔らかくすることで、いつもより簡単にポーズが取れるようになります。

例えば、身体が硬くてダウンドッグを上手にできないというときは、足裏やふくらはぎをリリースするのがおすすめです。前屈系のヨガには、最も負担のかかる足裏の足底筋膜をリリースするのが効果的と言われています。

足底筋膜は、足裏全体に扇状に広がり、バランスを取ったり、衝撃を逃したりしてくれる筋膜です。足底筋膜は、アキレス腱やふくらはぎ、ハムストリングなどにも繋がっていきます。腰が固くて前に全然倒せない、前屈の効果が感じられないという方などに効果のあるリリースポイントです。

やり方は意外と簡単。ヨガを始める前に準備運動として、足の裏でリリースボールなどを転がしてあげるだけです。

一日5分でも筋膜リリースを行う習慣をつけることで、ヨガの練習の質が格段にあがります。ぜひ取り入れてみてください。

筋膜リリースができるヨガのポーズをご紹介

それでは、筋膜リリースヨガのポーズについてご紹介します。普段行うヨガのポーズより長めにキープするのが特徴です。

ただし、長時間のキープが辛い場合は、無理をせずブロックやクッションなどを使って、補助をしてあげることをおすすめします。

まずは準備運動として、チャイルドポーズで集中力を養いましょう。

チャイルドポーズ

  1. マットに四つん這いになる
  2. 爪先を寝かせて、お尻をかかとの上にのせる
  3. 両手を後ろに伸ばし、リラックスする
  4. 吸う息で背中やお腹を膨らませる
  5. 吐く息でお尻をかかとに落とし込む
  6. 1〜2分キープする

チャイルドポーズを行う際は、ゆったりとした呼吸を行い、背中や首の緊張を取りましょう。また、自分の体に集中をして、身体の様子も感じます。身体を包み込む筋膜をイメージしてみるのもおすすめです。

お尻がかかとから浮いてしまう方は、お尻の下にクッションやブロックを置いて、キープして上げると良いでしょう。膝に負担がかかりすぎないように注意してください。

首前をストレッチ

  1. 正座で座る(背筋を伸ばせれば良いので、椅子なども代用可)
  2. 吸う息で背筋を伸ばす
  3. 耳の横から鎖骨に伸びている胸鎖乳突筋きょうさにゅうとつきんが伸びるように、顎の位置を変える
  4. 伸びを感じる位置でキープして呼吸を繰り返す
  5. 1〜2分伸ばす
  6. 反対側も行う

あごを上に上げて喉の前も伸ばすと良いでしょう。身体の前のラインを伸ばしていきます。呼吸が浅くならない位置でキープするのがおすすめです。吐く息で胸を下げるときに、気持ちの良い伸びが感じられるようにしましょう。

アップドッグのポーズ

  1. マットにうつ伏せになって、両脚を腰幅に開いてつま先を伸ばす
  2. 脇を閉めて、両手を胸の横に置く
  3. 吸う息で胸を開いて、両手と足の甲で床を押しながら、上体を引き上げる 
    ※肩が手首より前に出ないようにする
  4. 首は長く保ち、目線は正面を見る
  5. 1分程度キープする

アップドッグのポーズでは胸やお腹を伸ばし、内臓を活性化させましょう。しっかりと足先まで伸ばすと効果的です。無理にキープすると手首を痛めやすいので注意してください。

キープが辛いときは、肘をついたスフィンクスのポーズなどもおすすめです。

仰向けの英雄ポーズ

  1. お尻をマットにつけて座る
  2. 膝を曲げてお尻の横にかかとを持ってくる 
    ※ふくらはぎをかき出すようにして、かかとをお尻につける
  3. 膝が外に逃げないように、マットに背中を下ろす 
    ※膝が浮くようならボルスターなどで高さを作る
  4. 1〜2分キープする

膝周りに負担がかかるポーズです。膝が浮いたり、反り腰になったりする方は、片方ずつ行いましょう。日頃、長時間座っている方などは、もも前が固くなっていることが多いです。じっくりと伸ばしましょう。

身体の前を伸ばすと、気分もすっきりとして元気が出てきます。デスクワークや前傾姿勢が長い仕事の人におすすめです。

筋膜リリースを取り入れて、ヨガを楽しもう

身体が柔らかくなることで、血液やリンパの流れを促進することもできます。筋膜リリースは、冷え性や疲れで悩む人にも効果的です。健康を保つためにclassmall(クラスモール)でオンラインヨガを始めてみませんか?

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投稿者: くりとも

パティシエの仕事でフランスやカナダへ滞在後、Vancouverで大自然やヨガに出会い、ヨガインストラクターへと転身。ヨガとパティシエ=健康と食を中心に発信を続けています。解剖学や陰ヨガを学び、これからの健康を考えるヨガを伝えて行けたらと活動をしています。続けることで一歩一歩かわることがある、そんなヨガをライフスタイルに。