なかなか寝付けない、寝てもすぐに目が覚めてしまう、異様に早く目が覚めてしまうetc…。
このような睡眠に関する悩みを抱えている方は非常に多いと言われています。
薬を飲めば緩和されるかもしれませんが、薬に抵抗があるという方もいらっしゃいますよね。
そんな方にオススメなのが、自律神経に作用する「ヨガ」です。
呼吸を深めたり、血流を良くしたりするヨガは自律神経を整えるのにとても効果的。寝つきがスムーズになり、朝までぐっすり眠れるようになるかもしれませんよ。
この記事では睡眠をスムーズ&深くするポイントや簡単なヨガポーズをご紹介します。
安眠のポイントは「副交感神経」
睡眠の質を高めるポイントは、自律神経の一つである「副交感神経」にあります。
自律神経は気持ちをアクティブにする「交感神経」と、気持ちをリラックスさせる「副交感神経」の二つから成り立っており、副交感神経を優位にすると睡眠がスムーズになると言われています。
副交感神経を優位にする方法はいくつかありますが、その中でも簡単に行えるのが以下の3つです。
- 吐く息を長くする
突然ですが、「リラックスしてください」と言われたらみなさんはどんな行動をとりますか?
様々な方法があると思いますが、深呼吸をするという方も多いはず。そして実はこの行動、大正解なのです。
呼吸と自律神経は密接に関係しており、一般的に呼吸が早くて浅いときは交感神経、呼吸がゆったりとして深いときは副交感神経が優位な状態であると言われています。
さらに、息を吸うときは交感神経が活発になり、息を吐くときは副交感神経が優位になります。
つまり、副交感神経を優位にしたい=リラックスしたいときは、深呼吸のような深い呼吸が効果的。深く長く息を吐くことで、睡眠不足を緩和することができるかもしれません。
- 左の鼻の穴で呼吸する
呼吸の中でも、鼻呼吸は特に自律神経と密接な関係があります。
口呼吸と鼻呼吸では空気の経路や取り込む量が異なり、鼻呼吸の方が脳の近くまで空気を送り込めるほか、一度にたくさんの空気を取り込むことができるのです。
また、右の鼻の穴は交感神経に関わる左脳を、左の鼻の穴は副交感神経に関わる右脳の働きを優位にすると言われています。
そのため、副交感神経を優位にするには左の鼻の穴のみでゆっくりと呼吸するのが効果的。眠れない夜は右の鼻の穴を抑え、左の鼻で呼吸するようにしてみましょう。
- 体を温め、血流を良くする
自律神経をコントロールするポイントとして呼吸の他にあげられるのが、体温です。
一般的に交感神経が優位なときは血管が収縮しており、体温が低くなると言われています。一方、副交感神経が優位なときは血管が広がるため血流が良くなり、体温は高めです。
つまり、副交感神経を優位にしたいときは身体を温め、血流を良くすることが効果的。ヨガやストレッチで身体をほぐしたり、お風呂にゆっくりと浸かって身体を温めてみてくださいね。
睡眠不足解消を叶えるヨガポーズ5選
スムーズに寝ることができるよう、ベッドや布団の上でできるヨガポーズを中心にご紹介します。毎日全てのポーズを行わなくてもOKですので、好きなものを2〜3つほど選び、毎晩寝る前に行ってみましょう。
魚のポーズ
- 仰向けで寝る
- 手のひらを床に向け、お尻の下に手を挟む
- 背中側で肩甲骨・肘を寄せる
- 両肘で床を押し、喉を持ち上げるようにして頭頂を床につける
- 肘は床を押し続けつつ、喉や胸にストレッチ感を感じながら呼吸を繰り返す
胸を大きく開く「魚のポーズ」は呼吸が深まりやすく、自律神経を整えるのに効果的。また、「百会(ひゃくえ)」という自律神経を整えるツボを刺激することもできます。柔らかいベッドの上だとやや不安定になるので、布団の上かヨガマットの上で行うとより良いですよ。
うさぎのポーズ
- 正座の状態で座る
- 太ももに上半身を乗せるように体を倒し、額を床につける
- ゆっくりとお尻を持ち上げながら、頭頂をマットにつける
- 両手はかかとに向かって伸ばす
- 余裕があれば両手を背中側で組み、握りこぶしを前方に向かって引っ張る
- ゆっくりと呼吸を繰り返す
- 3の状態に戻り、数呼吸繰り返してから顔をあげる
「うさぎのポーズ」も自律神経を整えるツボ「百会(ひゃくえ)」を刺激することができます。また、首や肩、背中など身体の背面をほぐすことで血流を高める効果も◎。ポーズ後すぐに顔を上げるとめまいを感じることがあるので、お尻を下ろしたら30〜60秒ほど時間を置いて顔を上げましょう。
ガス抜きのポーズ
- 仰向けで寝る
- 両膝を曲げ、胸の前で抱える
- 息を吐きながら膝を抱き寄せる
- 吸う息で力を緩め、2の状態に戻る
- 3-4を繰り返すか、3の状態をキープしつつ呼吸を深める
「ガス抜きのポーズ」は内臓を刺激することで、身体の内側をポカポカと温めることができるポーズ。身体を丸めることで背面の筋肉が伸びるため、血行を促進する効果もあります。ゆったりとした呼吸を意識しながら、太ももでお腹を温めるイメージでポーズをキープしましょう。
胎児のポーズ
- 仰向けで寝る
- 両膝を90度に曲げ、立てる
- 両足を左側に倒す
- 右手を床から持ち上げ、左体側に体重を預ける
- ゆっくりと呼吸を繰り返す
「胎児のポーズ」はヨガレッスンの最後に用いられることが多いリラックスポーズです。身体の力を抜くことで緊張を取り払う効果がありますが、今回特に意識したいのは「左側を下にする」という点。左体側を下にすると副交感神経が優位になりやすいと言われているので、ぜひ実践してみてくださいね。
屍のポーズ
- 仰向けで寝る
- 足を腰幅に開き、つま先を自然に外側に向ける
- 両手を天井に向け、脇の下に拳一つ分の空間を空ける
- 首は正面か左右ラクな方に傾けて目を閉じる
- 全身に酸素を送るようにゆっくりと息を吸う
- 息を吐くタイミングで力を抜いていき、床に沈んでいくような感覚を味わう
- 5-6を繰り返す
「屍のポーズ」は仰向けでただただ力を抜き、呼吸を深めるポーズ。たった10分行うだけで数時間分の睡眠と同じくらいのリラックス効果があると言われています。呼吸の音にだけ集中し、余分な力を少しずつ抜いてみましょう。寝る直前に行なっているのであれば、そのまま寝落ちしてもOKです。
就寝前のオンラインレッスンで睡眠不足を解消!
「1人ではうまく力を抜けない」「いまいちリラックスできない」という方は、ヨガインストラクターの指導を受けるのがおすすめ。
レッスンの最後で取り入れられる「屍のポーズ」のインストラクションは、力の抜き方の参考になりますよ。
といっても、ヨガスタジオに通うのが難しいという方も少なくないはず。
そんな方はclassmallのオンラインレッスンを受講してみてください。
自宅にいながらヨガインストラクターの指導を受けることができます。
ぜひサイトをチェックしてみてくださいね。
副交感神経を優位にし、安眠を手に入れましょう!
少し意識するだけでも、睡眠の質は変わるはず。1日1ポーズでも良いので取り入れてみてくださいね。
また、寝る前に交感神経を活発にしないよう気をつけるのも大切なポイントです。就寝直前までPCやスマートフォンを見たり、暴力的な映像や音楽に触れるのも避けたほうがベター。
寝る1時間くらい前にはスマートフォンを手放し、ゆったりとヨガをしたり温かい飲み物を飲んだりして快眠に備える習慣をつけましょう♪