大臀筋が硬くなるとどうなる?
- お尻が垂れて、太ももとの境目が曖昧
- レギンス1枚になることに抵抗がある
- スクワットをすると、腰や前ももがつらい
- 座りっぱなし、立ちっぱなしなど長時間同じ姿勢でいる
- 骨盤が後傾、もしくは前傾している
ひとつでも当てはまった方は、お尻を形成する大きな筋肉=「大臀筋」が硬くなり、弱っているかもしれません。女性の憧れである立体的でプリッと丸みと高さのあるお尻は、大臀筋の貢献によるものです。
関節は若返らせることが難しいですが、筋肉は年齢関係なく、いくつから鍛え始めても変わります。
そう、まさしく筋肉は裏切らない!この記事では、そんな大臀筋を目覚めさせる方法をご紹介します。
お尻を覆う大臀筋の役割とは
大臀筋の働きは主に2つあります。
- 股関節の伸展:脚の付け根から太ももを後方に振る動作。歩行や階段をのぼるとき、ジャンプ動作において、股関節の前側を伸ばすときに大臀筋が関与します。
- 股関節の外旋:脚の付け根から膝を外向きにねじる動作。ガニ股で立った状態や平泳ぎのキック、サッカーボールを内くるぶし側で蹴る(インサイドキック)時に大臀筋が働きます。
鍛える前にまずはストレッチ!
立つ、歩く、座るだけでなく姿勢を保つ働きがある大臀筋は、四六時中使っているためガチガチに硬くなっています。このままヨガやトレーニングを行ってもお尻がうまく使えず、太ももの前側や腰の筋肉を過剰に働かせてしまいます。そうなると、腰や膝などを痛めることにもなりかねません。
ですので、まずやるべきことは「ストレッチ」。ゴムのように伸び縮みできる本来の大臀筋の状態にリセットしましょう。その後に「鍛える」と大臀筋への効き具合がアップ!いつものヨガでお尻が使えている感覚が出てくればナイスです。
そして、忘れがちですが鍛えた後に再び「ストレッチ」を行いましょう。使ったことで筋肉に疲労がたまります。疲労がたまると、せっかく柔らかくなったお尻がまた硬くなり、血行やリンパの流れが悪くなり、理想のシルエットになかなか近づけない…ということに。ストレッチをするかしないかでお尻の変化に雲泥の差が!丸く引き上がった美尻を目指すなら、頑張ってくれた大臀筋をストレッチして癒してあげましょう。
大臀筋をストレッチするヨガポーズ
コアラのポーズ
反り腰、垂れ尻、腰痛、ガチガチ背中、太脚…やらない理由がない!イスに座りながらできるので、座り姿勢が崩れやすい人はデスクワーク中にこまめに行うのがおすすめです。
- 仰向けになり、両ひざを立てましょう。
- 右くるぶしを左モモに置きます。できるだけ右膝を胸から遠ざけるようにします。
- 両手で左足のスネ(orモモ裏)をつかみ、胸へ引き寄せましょう。この時、右手は足の三角形の空間に通します。
- ゆっくり呼吸し30秒。反対側も同様に行います。
半分の鳩のポーズ
お尻の奥にあるインナーマッスル(梨状筋や外旋筋群など)も伸ばすことができますよ。下半身のむくみや冷えの改善に期待ができます。
- 正座の状態から左膝を左手首へスライドし、かかとは右そけい部へ運びます。(骨盤は左右並行に保てる場合は、左足のスネをマット正面と並行にする)
- 右脚を後ろにまっすぐ伸ばして、お尻の位置を左右並行に整えます。
- 体重が伸ばした脚側に逃げやすいです。曲げている左脚のお尻をストレッチしたいので、体重を左のお尻にのせましょう。
- ゆっくりとした呼吸を30秒行います。
仰向けねじりのポーズ
お尻や腰回りをストレッチ、力を抜いて脚の重さを利用しましょう。心地よさとともに伸びている感覚や呼吸が深まります。
- 仰向けなり、片足を膝を持ち上げ、可能なかぎり胸を引き寄せます。
- 吐く息で、反対側の床へと降ろしましょう。
- 腕は肩の真横の位置から、手のひら1枚分上に伸ばします。筋膜の繋がりで、よりお尻が伸びやすくなります。
大臀筋を鍛えるヨガポーズ
戦士のポーズ2
前脚(膝を曲げている側)の膝が内側に入りやすいです。膝が内側に入る理由は大臀筋の「外旋」機能が働いていないから。股関節を外回しするように意識、もしくは、お尻の割れ目から膝を外へ開こうとイメージして、膝をつま先と同じ方向を向けましょう。するとお尻に力が入る、つまり、大臀筋が使えている感覚があると思います。
- 両手を腰にあて、両足を左右に大きく開きます。
- 前脚のつま先を正面にむけ、後ろ脚のつま先は膝に負担がかからないように90度真横に向けます。
- 背筋を伸ばして胸を真横にむけ、吐く息で後ろ脚で床を踏んで前膝を90度に曲げます。土踏まずの真上に膝がくる位置を目安にすると良いでしょう。
- 恥骨と尾骨を近づける意識を持ちながら、体幹はまっすぐ。吸う息で両腕を鎖骨から伸ばすように横へ開き、目線は前腕の指先に送ります。
戦士のポーズ3
大臀筋はとくに片足立ちのときに貢献度が高まります。お尻とモモ裏の強化&ストレッチ、背中の引き締め、バランス感覚も強化できまる中級ポーズです。
- 両脚をそろえて立ち、両手は腰にあてて片脚を後ろに開きます。背筋を伸ばし体幹は安定(ポーズが終えるまで保つ)。
- 体重は前脚の内くるぶしの上にのせ、股関節から上半身を前傾。目線はやや前に送り続けます。
- 後ろ脚を床と並行の高さに。かかとを後ろに蹴りだしながら、つま先を真下に向けましょう(この時、軸足の膝は曲がっていて大丈夫。背中が丸まったり、腰が反るとお尻とモモ裏にストレッチ感が入りません。軸足を床方向に強く踏んで、骨盤は床に対して平行を意識します)。
- 両手は胸の前で合掌、あるいは前方に伸ばします。腰が反りやすく、肩まわりが窮屈になる場合は腰骨に当てましょう。15秒キープ。
こちらの記事では戦士(英雄)のポーズ2、3の効果やコツをさらに詳しくご紹介しています。気になる方はぜひご覧ください。
フロッグヒップリフト
ヒップリフトで前ももが働く人はぜひ、「フロッグヒップリフト」を行ってみましょう。膝を開いて行うことで大臀筋とお尻のインナーマッスル(梨状筋や外旋筋群など)に効きやすくなります。注意点は、骨盤を後傾し続けて行うことです。
- 仰向けになり、足裏を合わせて膝を外に開きます。
- 両腕は斜め下に伸ばして手のひらを床にむけます。
- 息を吐いて肋骨下部を閉じ、足裏をあわせたまま、お尻を持ち上げましょう。
- 膝はしっかりと開き、肩から膝まで一直線の高さで15秒。骨盤は左右平行に保ち、お尻に効いているのを感じましょう。
- ゆっくりとお尻を床におろします。
ヒップアップのために、小まめに動かそう!
いかがでしたか?大臀筋やお尻に効果的なヨガポーズへの興味がより深まったでしょうか。ただ何となくポーズを取るのではなく、効かしたい筋肉を意識することで、そのポーズはあなたの身体にとって、ストレッチにもトレーニングにもなります。
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ぜひ、お伝えした大臀筋の動きや特徴をイメージしながらやってみてくださいね!