肩甲骨まわりが硬い?
まずは、試しに両手を後ろで組んでみてください。あなたは肩甲骨を背中に寄せることはできますか?
猫背や前屈みで作業を続けてきた人などは、肩甲骨が開き、体の前側が縮んだ状態で筋肉が硬くなってしまうことがあります。また、いつも同じ肩にカバンをかけている人は、片側だけ肩が持ち上がった状態で硬くなってしまうことも。
それ以外にも、肩や首は心の緊張とも密接な関係があります。
例えば、気がついたら昔より肩がいかり型になっていたなんてことはありませんか?緊張やイライラなどで肩まわりにぎゅっと力を込めた状態が長く続くと、緊張が取れずにそのまま硬くなってしまい、肩甲骨の動きが悪くなってしまうことも。
日頃の習慣を気にせずに放置していると、肩甲骨を含む肩まわりの筋肉が硬くなることがあります。すると、本来自在に動くはずの肩甲骨の動きが悪くなってしまい、背中の肩甲骨まわりが固くなります。
その結果、血流が悪くなり、肩こりや首こり、猫背の原因になるのです。
このように肩甲骨は肩の動きと連動しています。ガチガチに固まった肩甲骨まわりをほぐして、緊張をほぐしてあげたいですね。
肩甲骨ってどんな骨?
背中にある肩甲骨がどんな役割をしているのか見ていきましょう。肩甲骨は、逆三角形の平たい骨で、上半身の運動・主に肩の動きに関与しています。肩は、肩甲骨と鎖骨、腕の動きが連動することで動いているのです。
肩甲骨は17個の筋肉とつながっており、腕や背中の動きに合わせて、肋骨のまわりを滑るように動きます。肩甲骨がスムーズに動くことは日常生活にとても重要で、可動域が筋肉の緊張によって少なくなると、腕が挙げられなくなることもあるのです。
また、筋肉は使わないことで固まってしまいます。常に猫背でいると、肩甲骨を寄せる力が弱くなってしまい、姿勢が悪くなっていく一方です。お腹の力も緩み、ぽっこりお腹になったり、身体にたるみが出て来たりする可能性もあります。
ヨガでしっかりと肩まわりを動かして、スムーズな動きを保ちたいですね。
肩甲骨×ヨガの効果とは?
肩甲骨を動かしほぐすことは、肩こりや首こりの解消に効くだけでなく、リラックス効果や基礎代謝の向上など、他にも様々な効果が期待できます。詳しくみていきましょう。
- 呼吸が深まる
猫背など姿勢を丸めてばかりいると、胸を縮めている時間が長くなりますよね。そうすると胸が緊張した状態で固まり、自然と呼吸が浅くなってしまうのです。肩甲骨をしっかりと背中で寄せると、胸が開きます。肩甲骨まわりをほぐすと自然と緊張が抜け、深い呼吸ができるようになるでしょう。
- 全身の代謝アップ
呼吸が深まると、呼吸筋などのインナーマッスルもしっかりと働いてくれます。全身の代謝を向上させるのに必要なことは、身体を支える筋肉を使ってあげることです。呼吸に使われる筋肉を動かすことは、基礎代謝を向上させるためにとても効果的。ダイエットをしている人は、姿勢や深い呼吸を意識してみると良いでしょう。
- スタイルアップ
背中が丸まり、肩甲骨の動きが悪くなっている人は、お腹や下腹部の筋肉をきちんと使えていない可能性も。しっかりと背中やお腹で身体を支えることは、その周辺の筋肉を使うので、スタイルアップが期待できます。肩甲骨をほぐしながら背中もしっかりと動かすヨガは、背中を引き締めたい人にもおすすめです。
- 冷え性改善
肩まわりの血液やリンパ液の流れが悪いと手先や足先が冷え切ってしまうことがあります。肩甲骨まわりの筋肉をほぐすと、血流が良くなり冷え性の改善に効果的です。
さらに、背中上部、両方の肩甲骨の間には、風紋というツボがあります。風邪予防に効果のあるツボです。肩甲骨を動かして刺激してあげることで、背中が温まり風邪予防効果にも期待ができるかもしれませんね。
- リラックス効果
緊張すると自然と肩や胸にぎゅっと力が入っていることはありませんか?肩の緊張はストレスから大きな影響を受けているともいえます。肩の緊張が続くと、いかり肩になってしまうこともあるのです。身体をほぐすことで、心の緊張も解きほぐす手助けをしてくれます。リラックスしたいなら、身体を動かしてあげると良いでしょう。
肩甲骨を動かすだけでも、いろいろな効果が期待できます。仕事や家事の合間に肩を回してあげることから始めてみるのもおすすめです。
それでは、肩甲骨をほぐすヨガのポーズをご紹介していきます。始めは硬くて難しくても、続けていくことでだんだんと柔らかくなるので、ぜひ挑戦してみてください。
肩甲骨をほぐそう!おすすめヨガのポーズ
肩甲骨をほぐすために、まずは肩まわりのストレッチを行いましょう。
肩まわりのストレッチ
- 背筋を伸ばして座る
- 左腕を上に持ち上げて、肘を曲げ右手で左肘を持つ
- 吸う息で頭頂を上に引き上げ、吐く息で右側に倒す
- 左体側を伸ばしながら、呼吸をする
- 5呼吸キープする
- 吸う息で背筋を真っ直ぐに戻す
- 左手のひらを背中に回す
- 右手で気持ちが良いところまで引いてストレッチをする
- 5呼吸キープする
- 最後に首回りを揉む
- 緊張をほどくように、吸った息を口から吐く
肩まわりのストレッチは頭が前に倒れていると効果が薄れてしまいます。頭を立てた位置でできる範囲で行うのがおすすめです。また、一緒に首のストレッチを行うとより効果的です。左右に倒したり、斜めに倒したりと張りを感じる部分を伸ばしてあげますしょう。
猫のポーズ
- マットの上で四つん這いになる
- 背筋を伸ばして、息を吸う
- 吐きながら背中を丸めて、両手・両ひざで床をしっかりと押す
- 目線をおへそに向け、お尻や下腹部も引き締める
- 吸う息で胸に呼吸をおくる
- 吐く息と一緒に背中の中心が広がるのを感じる
足の甲でも床を押すとより力が伝わりやすいでしょう。繰り返すことで、背中の真ん中が徐々に広がっていきます。写真を撮って、始めた頃と違いをみてみると面白いですよ。
パピーポーズ
- マットの上で四つん這いになる
- 膝とお尻の位置を変えずに、両手を前に滑らせていく
- おでこをマットにつける
- ゆったりとした呼吸を繰り返す
- 10呼吸キープする
肩まわりの伸びがきつい時は、肘をついても大丈夫です。机に両手を置いて、背筋を伸ばすことでも同じ効果を得ることができます。仕事の合間に行ってみるとすっきりしますよ。
牛の顔のポーズ
- 両足を伸ばしてマットに座る
- 右膝を曲げて、かかとを左側へ
- 左膝を曲げて、かかとを右側へ
- 一度お尻を浮かせ、膝を重ねる
- お尻を戻し、坐骨を安定させる
- 背筋を伸ばし、吸う息で右手を上に持ち上げて手のひらを背中へ
- 左手を下から回して、手の甲を背中へ
- 両手を掴む
- 5呼吸キープする
ヨガを始めたばかりの人は、牛の顔のポーズで手が届かないこともあります。上の手でタオルなどを持って、下の手で握ると良いでしょう。肩まわりが痛い方は無理は禁物です。
肩甲骨をほぐすシークエンスをご紹介!
シークエンスとはポーズの流れのこと。ヨガは全身を動かすので、どんなヨガでも肩まわりをほぐすことができます。普段やっているポーズや流れでも肩まわりはほぐれますよ。時間に余裕がある時は、以下のようなシークエンスを行ってみませんか?
- マットに四つん這いになる
- 吸う息と胸を開き、吐く息で背中を丸める(キャット&カウポーズ)
- ゆったりとした呼吸で5回ほど繰り返す
- 四つん這いから、お尻を持ち上げてダウンドッグへ
- 背中を伸ばし肩の力を抜く
- ダウンドッグで5呼吸キープする
- ひざを開いたチャイルドポーズへ
- ゆったりとした呼吸を10呼吸繰り返す
- 最後に安楽座で座って呼吸を整える
余裕があれば、太陽礼拝などを取り入れるとより身体が温まり効果的です。定期的に行って、肩こり知らずになりましょう!
肩甲骨をほぐして全身をスッキリさせよう!
classmallでは、自由自在にヨガのレッスンを組み合わせて楽しむことができます。「明日は朝にレッスンを受けよう!」「今日は疲れたから寝る前にリラックスできるヨガをしよう」など、その日の自分に合ったレッスンを選べます。
肩まわりを意識したレッスンも開催していますので、肩や首が凝りやすい人は、定期的にレッスンを行うのがおすすめ。
ヨガで肩甲骨を動かし、首や肩まわりのコリをほぐしてすっきりさせましょう。