インド神話の神の鳥、ガルーダにちなんだワシのポーズ
サンスクリット語でガルーダ アーサナ。肩まわりの筋肉を伸ばし肩こりの軽減が期待され、また、脚や足首を強化します。片足立ちで手足をねじりながらバランスをとるワシのポーズ。エアコンで冷えた部屋は、手や足先が冷えて肩も凝りやすいので、おうちでもできるように解説します。用途にあわせたバリエーションも覚えて、仕事の合間や寝る前の時間などに取り入れてみましょう。
手のねじり方のコツ
手のねじり方 ステップ1
右ひじを曲げて顔のまえに置き、左の腕を右の上腕の下をくぐりひじを曲げます。ポイントは、左の腕を絡ませるところは右ひじより上でしましょう。
手のねじり方 ステップ2
右手首を右に左手首を左に回して、絡ませながら手のひら同士を合わせます。片手だけ回して行うと手首に負担がかかるので、両手首を回して合わせるようにしましょう。
反対側を行うときは、左ひじを曲げて、右の腕を左の上腕の下をくぐらせてひじを曲げ、上腕を交差し、左手は左に、右手は右に回して両手を重ねます。
腕を交差して、ひじを曲げられないとき
手を交差させて両ひじを曲げることが難しいときは、ねじらず、両ひじをあわせて合掌するだけでも肩甲骨が伸びます。両ひじを無理にピッタリとつける必要はありません。近づけるだけでも肩甲骨が広がります。
前腕をねじりながら両手を合わせるのがつらいとき
両手さらにねじって、手のひらどうしを合わせるのが難しいときは、前腕はねじらず手の甲どうしを合わせましょう。それでも肩や肩甲骨に効いてきます。無理に合わせると手首、ひじ関節に負担がかかるのでご注意ください。
足のねじり方のコツ
両ひざを曲げて、左のももを右のももの上に置きます。ひざの近くに置かず、ももの付け根に近いところに置くとねじりやすくなります。左のすねを右のふくらはぎにつけてから、左足の甲も右のふくらはぎにつけます。
反対方向を行うときは、 右のももを左ももの上に置き、右のすねと足の甲をを左のふくらはぎにつけます。
ふくらはぎに乗せている足のすねがつけられない
股関節が硬い人や筋肉が発達している人は、脚が組みづらいと思います。その場合は、太ももだけを絡ませるようにしましょう。ふくらはぎや足首は外側に出します。
脚をねじるときに気を付けてほしいこと
手と脚は左右逆方向にねじります。同じ方向でねじらないように気を付けて、ポーズを取りましょう。
右手を上にしてねじっている場合:脚は左ももを上にする
左手を上にしてねじっている場合:脚は右ももを上にする
バランスは、太ももの使い方がポイント
軸足となる足のうらを強く踏んでいないと軸がぶれるので、グッと踏み込むことを忘れずに。また、太ももを引き寄せてキュッと力を入れると、足の筋肉が使えてポーズが安定します。両脚がくっつかない人は寄せる意識で力をいれてみましょう。また、目線も両手の先の一点をみて集中します。目線が安定しないとバランスも安定しません。
体が安定せず、倒れそうになってしまうときは
上足の親指を床につけて行いましょう。上足は太ももだけ絡めます。もし、足の指が届かない場合は、ヨガブロックや分厚い本を補助として使います。軸足の外側にブロックを置き、絡めているつま先をヨガブロックの上に置きます。
ポーズをとりながら、おさらいしてみよう
ポイントを理解したら、ワシのポーズを実践してみましょう。ご自分の体の状態と相談しながら、ねじりを深めるようにしてください。ポーズを取っているときは、太ももの付け根を後ろに引いて重心をかかとに移し、ひざの負担を軽減するよう心掛けてください。ねじることになれてきたら、更に股関節を引いて上体を倒していきます。ねじりかたを間違ってしまうと、筋や筋肉、関節を傷めます。手足を絡めているときに痛みを感じたり、違和感を覚えたら、医療機関に診てもらうようにしましょう。
- 山のポーズになり両手を前に出す。左腕を下にして交差し絡ませる。
- 腕を肩の高さまで持ち上げ、息を吸いながら背筋を伸ばす。(腰を反らない)
- 息を吐きながら両ひざを曲げ、左脚を持ち上げ右ももの上に乗せ絡ませる。
- 息を吸いながら、背骨を長く伸ばす。
- 息を吐きながら、ももの付け根を後ろに引き、上体を少し倒す。
- 目線は両手の先に移し、数秒キープする。
- 息を吸いながら、上体を起こして両手をほどき、左足をほどく。
- 両足のひざを伸ばして山のポーズに戻る。反対側も同様に行う。(手は右腕を下に、脚は右を上にしてねじる)
用途に合わせたポーズのバリエーション
以下のように、ワシのポーズにもバリエーションがあります。また、ポーズを分解して足または手だけねじって、他のポーズと併せて行うこともあります。
上体腕だけのワシのポーズを取る
肩こりさんはお風呂上りに、このポーズをとることをおすすめします。いきなりこのポーズをすると肩に負担がかかるので、肩を回したり、手を上げて体側を伸ばすポーズをして、肩を動かしてからおこなってください。以下の動きを意識すると、肩甲骨に利かせるところが変わります。ご自身の好きなポジションで行ってください。
- ひじを肩より上げるー甲骨の下の部分を伸ばす
- ひじを肩より下げるー肩甲骨の上の部分を伸ばす
- ひじの曲げる角度が開くーストレッチの強度が増す
- 肩を前に出す、背中を軽く丸めるー肩甲骨の間、肩を伸ばす
- 肩を後ろに引くー肩甲骨を強くする
椅子に座っておこなうワシのポーズ
椅子が体を支えてくれるので、バランスをとる必要がなく、その分足が組みやすくなります。椅子に浅く座って手足をねじっていきましょう。デスクワークの人にオススメのポーズです。休憩中や気になった時にしてください。肩をある程度動かしてから、ポーズをとると気持ちよく感じます。足先が冷えている人は、両方の足を押し合うように力を入れ、足をほどくと血の巡りがよくなり、内側の暖かい血液が末端に流れこむので、冷えの軽減に期待できます。
ねじる順序を変えてみる。他のポーズと組み合わせる
バランス感覚を鍛えたいときや、自分の軸を強くしたいときに。足を先に絡ませてバランスを取りながら、手を組んでポーズをとります。このポーズの印象が変わりますよ。もっと挑戦してみたい人は、椅子のポーズ(ウトゥカタ アーサナ)から足、手の順でねじってポーズを取ると、さらに足を鍛えることができます。
手足をねじって、末端から血の巡りを良くしよう
ねじりかたが不安な人は、鏡を見ながらひじや上足のもものポジションを確認してください。ポーズのコツも理解できて、ワシのポーズもしやすくなりますね。ご自身のタイミングや不調に合わせて、日常生活に取り入れてみてください。
classmall では、初心者向けのレッスンも充実しています。オンラインですぐ参加できるのでその点は便利ですね。いろんな先生のレッスンを受けて、新しい自分を発見しましょう。