陰陽マークとは?
白と黒の勾玉を合わせたような形の「陰陽マーク」は中国の陰陽五行説に出てくるマークです。
日本では、東洋医学や薬膳など中国の代替医療が根付いているので、このマークを見かけたことがある方も多いのではないでしょうか。
中国の陰陽五行説では、存在する全てのものは陰か陽に属すると考えられています。陰陽マークはその考えを象徴しており、「陰陽太極図」と呼ばれています。
ヨガの哲学とも近いとされており、この陰陽五行説を取り入れたのが「陰ヨガ」です。
今回は、陰陽マークとヨガの関わりについてご紹介します。
陰陽マークはどんな意味があるの?
陰陽マークは「陰陽太極図」の他に、「天地自然之図」や「先天太極図」と言われることもあります。
中国では、二つの勾玉が魚のような形に見えることから、「陰陽魚図」とも呼ばれるそうです。
左の白い勾玉が「陽」を表し、右の黒い勾玉が「陰」を表しています。
- 月と太陽
- 冷たい暑い
- 右と左
- 植物と動物
- 女と男
のように、この世に存在する全てのものが陰か陽に属すると考えられています。
ですが、もちろんパキッと2つに分けられる訳ではありません。マークが表す曲線はその象徴とされています。つまり、陰よりの陽、陽よりの陰があったりとするということです。
さらに、勾玉の中心をみてみるとわかりますが、白い勾玉の中心には黒い丸が。黒い勾玉の中心には白い丸がそれぞれあります。
白い陽の中にも陰は存在し、陰の中にも陽が存在していることを表し、完全に陽だけ、陰だけというのはありえないということを示しているそうです。
食べ物などにも陰と陽はあるとされています。そのような考えを取り入れたマクロビオティックや薬膳などは日本でも人気ですよね。
四季を織りなす日本でも、それぞれの季節などと密接な関係があるとされています。陰陽マークの考えは意外と身近なことにあるのかもしれませんね。
陰陽マークとヨガの関係
陰陽五行説や陰陽の考えは、ヨガの哲学にも近いものがあるとされています。そのため、現代のヨガを陰のヨガと陽のヨガに分けて考えることもあるのです。月と太陽、陰と陽のヨガなどのレッスン名でクラスも開催されていますよね。
現代ヨガの基礎ともなった「ハタヨガ」は月と太陽の意味。まさに陰と陽のヨガと言えます。
そこからアシュタンガヨガやヴィンヤサヨガなど陽のヨガが派生し、フロー系の動くヨガがアメリカなどで流行りました。
アシュタンガヨガやフロー系の陽のヨガは、エネルギーや活力を生み出すことを目的とし、エクササイズの要素が強いです。運動不足な現代の人たちの生活スタイルにあっているからこそ人気となりました。日本でも、運動不足やダイエットを目的としたヨガとして広まっていきました。
代わって陰のヨガは、ゆったりとリラックスするヨガが多いです。陰のヨガと呼ばれているものには、陰ヨガやリストラクティブ、リラックスヨガ、ヨガニードラなどがあります。
身体や心を休め、身体を委ねることを重視していることが多く、セラピー要素が強いヨガです。実際にその効果について研究が行われ、いくつかの研究結果も発表されています。こちらは、忙しい現代人に向いているヨガと言えるでしょう。
陰と陽のポーズをとってみよう!
ここでは、ヨガのポーズをご紹介します。陰と陽のポーズをそれぞれとってみて、どんな感じがするか、体感してみてください。
陰のポーズをとってみよう!
陰の要素があるポーズをご紹介します。リラックスしたいときに行ってみましょう。
片足の前屈のポーズ
- マットに坐骨を立てて座る
- 右足を曲げて、足裏を左のももに添える
- 吸う息で背筋を伸ばし、骨盤を前傾させる
- 吐く息で両手を前に歩かせる
- 足も力を抜いて全身を預ける
- ゆったりとした呼吸を5〜10呼吸行う
- 反対側も行う
リラックスしたい時は、身体の力を抜いて自分の重さだけでゆっくりと前屈していきます。決してグッと押したりしないで行いましょう。
子犬のポーズ
- マットに四つん這いになる
- 吸う息で背筋を伸ばす
- 吐く息で両手を滑らせて、おでこをマットにつける
このとき、お尻とひざの位置を変えないように上半身をおろしましょう。 - 腰に痛みがないのを確認したら、ゆったりとした呼吸を行う
- 10呼吸ほどキープする
- 吐く息で、お尻をかかとに落とし、チャイルドポーズへ
リラックスした呼吸を味わいたい人におすすめのポーズです。忙しくて呼吸が浅くなっていると感じる人などにおすすめ。
休みの日の朝に行っても良いでしょう。肩やうでに負担がかかる人は、ひじを曲げて両手をマットに下ろしても構いません。また、おでこの下にボルスターやブロックを置くのもおすすめです。
陽のポーズをとってみよう!
英雄のポーズ1
- マットの前に立つ
- 右足を一歩引いて、つま先をななめ45度に開く
- 左ひざを曲げて踏み込む
- 右のお尻に力を入れて、骨盤を前に向ける
- 反り腰にならないように骨盤を後傾させる
- 吸う息で両手を上げる
- 吐く息で両足のバランスを確認する
- 吸う息で目線を上へ
- 吐く息で下腹部を引き締める
- 5呼吸キープする
- 反対側も行う
朝元気を出したい時などにおすすめのポーズです。陽のポーズとしてやるときは胸の中心を上に引き上げるよう心がけると良いでしょう。
陰と陽のバランスを大切に過ごそう
陰と陽のバランスは普段の生活でも大事なこと。好きなものだけを食べすぎたり、飲み過ぎたりすれば、バランスが崩れ、体調を崩すことだってあります。
ヨガも同じ考えです。
- 普段忙しいから、運動不足に陽のヨガをやっていたら、眠れなくなってしまった
- 家に籠もりがちで、リラックス系のヨガばかり楽しんでいたら、やる気が出ない日が多くなった
など、どちらかに偏りすぎては心や身体に影響が出てくるものなのです。
もちろん、季節や体質によっても効果が違うので、一概にみんながそうなるとは言えませんが、自身の体調に合わせて過ごすことを気をつけてあげると調子も整いやすいでしょう。
ヨガで自分自身の様子を感じることは、バランスを整える始めの一歩となりますよ。
ヨガを生活に取り入れてバランスを整えよう!
毎日が忙しすぎたら、ゆったりとしたヨガを夜に取り入れてみたり、籠もりがちでやる気が起きない時は陽のヨガを取り入れてみたりするのが効果的と言われています。
classmallでは、朝から夜までさまざまなヨガのレッスンを開催しています。仕事が忙しい人やイライラしがちな人におすすめなのが、ヨガニードラや瞑想を取り入れたレッスンです。
自分のバランスを考え、気持ちにあったヨガを選んでみてくださいね。