足指を動かすことできますか?
普段はあまり意識していませんが、ストッキングやヒールを履き続けていたり、また、足のサイズにあってない靴で歩くと、足指を動かさなくなります。そして、その状態が続くと足先の筋力が衰え、外反母趾や内反子趾、偏平足の一因になることも。
最近、つまずきやすくなった、親指の付け根が痛いと感じたら、ご自分の足先を動かしていないかもしれません。動きが鈍いと感じたら、エクササイズで足先を動かしましょう。ヨガでも大切な足指。小さいけど、足首、それに続くふくらはぎや太ももを強くさせる足指の筋肉。バランスポーズや立位のポーズでぐらつかない足元を目指してみませんか。
足指を動かせることで得られる効果
足指を開いたり、曲げたり、足裏全体で床を強く押す。この動きがスムーズにできると以下の効果が期待されます。
- 足のラインが整う
足指やかかと、足裏全体で床を捉えていないと重心が均等に乗りません。足指がうまく動かせないと不安定な状態で立っているため、余計な足の筋肉を使っている可能性も。足指に力が入ると、かかと、ふくらはぎと筋肉が連動して動き、そして足全体が強くなる。その結果、重心の偏りが解消され、余計な筋肉を使わなくなります。そして、足の母指球で強く押すことができると、美脚の効果があるとされている内ももの筋肉、内転筋群を鍛えることができます。
- ヨガポーズの基盤の安定
足裏全体で強く押すことができるので、基本姿勢や立位のポーズでどっしりとした土台、足腰を作ります。また、バランスポーズのぐらつきがおさまり、安定感が生まれます。英雄のポーズやハイランジで後ろ足の強さを感じてください。
- ケガの防止につながる
足指が使えることにより踏ん張ることができるので、よろけることが少なくなります。歩くときも、地面を蹴って足を前に出すので、すり足で歩くことがなくなり、つまずかなくなります。
- 足先の冷え性の改善
心臓から一番遠いので冷えやすい部位ですが、足指を動かすことにより、末端の血流が促進され冷えが改善すると言われています。また、巡りがよくすることで足首、ふくらはぎのむくみ改善にも効果があるとされています。
足指トレーニングの前に確認しよう
まずはご自身の足先の動き具合を確認しておきましょう。以下のことが出来なければ、足指が原因でポーズがとりづらくなっているかもしれません。
- 足指5本の間を広げることができる。
- 足指を使って物をつかむことができる。
- 足の親指だけ床に着けることができる。
- 親指以外の4本だけ、床に着けることができる。
一つもできない場合は、以下のストレッチとエクササイズで足指を鍛えて、足の悩みを少しでも解消しましょう。ただし、トレーニングをしても全く動かないときは、筋力不足以外の理由が考えられます。早めに医療機関へ行って診てもらうことをおすすめします。異変に気づいたら、無理をせずにお休みしましょう。
足指と足首のストレッチ
レッスンでよくしている足指、足首の準備運動です。今日は動かしていないなと思ったら、まずは優しくほぐしてみましょう。ゆっくりと深い呼吸に合わせて行います。これだけでも、足先からぽかぽかしてきますよ。
足指のストレッチ
- 長座で床に座るか、椅子に浅く腰掛ける。右ひざを曲げ、左のももの上に置く。
- 両手で左足の親指と人差し指を持ち、足指の間を広げ、足指を数回前後に動かす。
- 同じように、人差し指と中指の間、中指と薬指の間、薬指と小指の間を開いて動かす。
- 次に、左手を右足指の間に差し込み、左手で数回ギュッと握る。
- 趾間に指を入らないときは、左足指を上からつかんでから握る。
- 左手をほどいて、右足指を上から軽く握り直す。
- 息を吐くときに、左手で右足指を甲の方向に反らせ、数秒間足指を伸ばす。
- 次の吸う息で右足指を元に戻し、息を吐きながら左手で押し、足裏側に右足指を曲げる。
- この状態で数秒間キープしたら、ゆっくり左手を離し、左足指も同様に行う。
足首のストレッチ
- もう一度、右足を曲げて左ももの上に置く。
- 右足の指の間に左指を一本ずつ入れて、ゆっくり大きく足首を左右に3回ずつまわす。
- 左指を外し、左手で右足の甲を持つ。
- 左手で足裏の方向へ軽く押す。右足首の前側をじんわり伸ばす。
- その後、上方向に右足を持ち上げて、右足首の外側をストレッチ。
- ゆっくり左手を離し、左手を右足の裏側に持ち直す。
- 左手で足の甲の方向へ軽く押す。右足首の後側をじんわり伸ばす。
- その後、下の方向に右足の側面を押して、右足首の内側をストレッチ。
- ゆっくり左手を離して、右足を下ろす。左足も同じように行う。
足首ストレッチもぐっと力を入れると負担がかかるので、徐々に力を入れてじわじわと伸ばしていきましょう。また、寒い時期にヨガの練習をするときは、始めに末端の足先、足首をほぐしておくことをおすすめします。
タオルで足指トレーニング
足先がほぐれてきたら、足指を使ったトレーニングをします。いきなりトレーニングを始めると、運動不足で筋肉がつる可能性があるので気を付けてください。始めは片足30秒くらい続けて、慣れてきたら40秒と徐々に時間を増やしましょう。座ったままでも出来るエクササイズなので、好きな時に動かしてください。
足指のエクササイズ
- 床にタオルを敷き、その上に両足を乗せる。
- かかとを付けたまま、ゆっくり足指だけでタオルをたぐり寄せてしわを作る。
- これを数回行って、足指全体を動かす。
- 次に、足指を上に持ち上げ、足指をつぼませて、伸ばす動きを繰り返す。(足指でじゃんけんのグーバーを繰り返しします。)
- これを数回続けたらゆっくり足の動きを止める。
このほかにも、レッスンを始める前できるエクササイズもあります。足裏全体がマットを捉えられるようになるので、ポーズの深まりが感じやすくなります。足指を持ち上げたりつま先立ちで体がふらつくときは、壁に手をついて行いましょう。
レッスン前にできる足指の準備運動
- 両足の間を少し空けてマットの端で基本姿勢、山のポーズで立つ。
- 足指がマットと並行になることを確認。
- 足指を浮かして、足指を開いて緩めるを繰り返す。
- 親指だけ上に持ち上げ、ゆっくり下ろす。
- 親指以外の4本指を持ち上げ、ゆっくり下ろす。
- つま先立ちになり、ひざを持ち上げて、ゆっくりかかとを下ろす。
足指がゆがまないようにするには
脱げやすい靴やサイズが大きい靴を履くと、足指を縮めて踏ん張り続けてしまうため、常に足が緊張して足指を曲げるクセがつくそうです。それと反対に、無理して小さめの靴を履くと足指が圧迫されて動きづらくなり、足指が変形する可能性も。足指も自分の体の一部なので、自分のサイズにあった靴を履くことが大切ですね。また、ストッキングやタイツも足指を圧迫するので、気が付いたら足指トレーニングをすることをおすすめします。
classmallでも足指を動かすレッスンがあります!
一度先生とともに、足裏をマットにつける動き、グラウンディングを体験してみてはいかがでしょうか。入江栞先生 の 【自分らしさに戻るヨガ】は、全身をほぐしなから、足元に意識させるレッスンです。
また、足の基盤がしっかりしていれば、classmall にある様々なレッスンを体験して、ポーズの土台の力強さを実感しましょう。足にかかる負荷が以前より違うので、自分の体と相談しながらポーズを取っていきましょう。土台があるからポーズの広がりを感じる。そんな気持ちでレッスンを受けてみてはいかがでしょうか。