呼吸法の種類とやり方!ヨガ初心者さんが覚えておきたい基本の6選!

ヨガのクラスでは、呼吸に合わせて〜、呼吸に意識を向けて〜など「呼吸」にフォーカスする事が多く、ヨガを行うことに於いて「呼吸」がいかに重要かと既に気付いている方もたくさんいらっしゃると思います。

では、なぜ「呼吸」が重要なのでしょうか?

それは、「身体とこころを繋ぐ役割」を呼吸が担っているからなのです。

例えば、緊張して落ち着かない時には浅い呼吸、リラックスしている時には深くゆったりとした呼吸で、ヨガのポーズも落ち着いて安定したものになります。つまり、呼吸が調うことで自分の身体やこころの状態が変化していく事を感じられるのです。

呼吸法とは、普段意識せずに行っている自然な呼吸を、意識して自分自身でコントロールする方法です。さらに呼吸が深まると、意識せずとも集中し、瞑想状態へと導く手助けとなります。

今回は、ヨガ初心者の方にも実践しやすい呼吸法の種類とやり方、また、呼吸法とヨガのポーズの関係をご紹介します。

呼吸法を行うメリットは?

さて、こころと身体を繋ぐ役割をしている「呼吸」ですが、呼吸法を行うことにより、こころと身体にどのようなメリットがあるのでしょうか?

  • 穏やかなこころでいられる。
  • ストレスから解放される。
  • 新陳代謝を活性化させる。
  • ヨガポーズでの怪我を防ぐ。
  • 集中力を高める。
  • リラックス効果がある。

気づかないうちに仕事や生活でストレスが蓄積され、思ったような力が発揮できずミスが増えてしまった。ここぞと言う時に体調を崩してしまう。そんな時、自分自身の呼吸はどのような状態でしょうか?疲れきってため息ばかり、気持ちよく呼吸することも忘れてしまっている、なんて事はありませんか?

また、ヨガのポーズにチャレンジしている時、力んでバランスを崩したり、頑張りすぎて身体を痛めたりしてしまっている時には、呼吸に意識を向ける事を忘れてしまっている可能性が高いと考えられます。

こころと呼吸の関係に気づき、無理をせず、ストレスフルな状態にならないよう手助けしてくれる術が呼吸法です。また、怪我や身体を痛める事なく、安全にヨガの練習を深める為にも欠かす事ができないものなのです。

呼吸法とヨガのポーズにはどんな関係があるの?

呼吸法を行うことのメリットがわかったところで、アーサナと言われるヨガのポーズと一体どのような関係があるのでしょうか?

ヨガの基本となる教え「ヨガ・スートラ」には、ヨガの実践、修練、生活の仕方や行いが記されています。それは8つの段階に分類され、ヨガのハ支則と呼ばれます。その3、4段階目にヨガのポーズと言われる「アーサナ」、そして呼吸法「プラーナヤーマー」があるのです。

ヨガ・スートラには次のような記載もあります。

「アーサナは、快適で安定したものでなければならない。」

「安定したアーサナが得られたならば、呼気と吸気が制御されねばならない。これが、プラーナヤーマーである。」

この「アーサナ」と「プラーナヤーマー」はお互いに深く関連しています。呼吸法を行うためには正しい姿勢を保つことが不可欠であり、それには柔軟性や筋力が必要となってきます。つまり、アーサナが快適で安定したものとなるように練習する事が、呼吸法を行う土台となってくるのです。

また、プラーナヤーマーにより、こころと身体の調和がとれた状態、どこにも緊張がなく深い呼吸に集中している時は、快適で安定したアーサナが得られるという事を理解することができます。

このように、呼吸法の練習でヨガのポーズを習得することも、ヨガのポーズを練習することで呼吸法を習得する事も可能であるという事が少しお分かりいただけたでしょうか?

そして呼吸法を集中して行うことは、自然とその先の段階である瞑想状態へと近づいていくステップとなります。ヨガを始めたばかりの方に、瞑想をする。という事は少しハードルが高いと思いますが、呼吸法を練習することで瞑想も体得していく事ができるようになります。

ヨガで行う基本の呼吸法6種類のやり方を解説!

呼吸法について色々と説明をしてきましたが、実際ヨガのクラスで行われている呼吸法は様々な種類があります。これから、ヨガ初心者さんでも取り組みやすい基本の呼吸法6種類のやり方をご紹介したいと思います。

  • 腹式呼吸法
  1. 胡座で座ります。
  2. お腹に両手を添え、息を吐きます。
  3. 鼻から空気を吸い、お腹を膨らませます。
  4. 鼻から吐く息でお腹をへこませます。(難しい時は、口からでも構いません。)
  5. 吸う吐くで3、4を繰り返します。
  • 完全呼吸法
  1. 胡座で座ります。
  2. 片手はお腹、もう片方の手は胸のあたりに置き、息を吐きます。
  3. 鼻から空気を吸い、お腹を膨らませます。
  4. そのまま胸、鎖骨のあたりと順番に、空気を送り込みます。
  5. 鎖骨、胸、最後はお腹をへこませるように順番に鼻から息を吐きます。
  6. 吸う吐くで4、5を繰り返します。
  • ウジャイ呼吸法
  1. 顎を少し引き、片手のひらを顔の前に出します。
  2. その手のひらに向けて、窓ガラスを曇らせるように口からハーっと息を吐きます。
  3. 唇を閉じ、鼻から空気を吸い込みます。(胸が引き上がるような感じで、お腹は内側に引き入れたまま行います。)
  4. 今度は唇を閉じたまま、2で行ったようにハーっと鼻から息を吐きます。(この時に、喉の奥が締まるような感覚で、息を吐くハーっという音の響きが身体に伝わります。)
  5. 鼻から吸う吐くを繰り返します。
  • 片鼻呼吸法
  1. 右手の人差し指と中指を内側に折り曲げます。
  2. 親指を右の小鼻、薬指を左の小鼻に添えます。
  3. 一度鼻から息を吐きます。
  4. 親指で右の小鼻を押さえ、左側から空気を吸い込みます。
  5. 左の小鼻を押さえ、右側から息を吐きます。
  6. そのまま右から空気を吸い込みます。
  7. 右の小鼻を押さえ、左側から息を吐きます。
  8. 4〜7を1ラウンドとし、繰り返します。
  • シータリー呼吸法
  1. 鼻から息を吐きます。
  2. 舌先を少し出し、ストローのように丸めシーっという音を出しながら空気を吸います。
  3. 唇を閉じ、鼻からゆったりと息を吐きます。
  4. 2、3を繰り返し行います。
  • ブラーマリー呼吸法
  1. 右の親指で右耳塞ぎ、中指をまぶたの上にその他の指は自然に顔に添えます。
  2. 左側も右側と同様にします。
  3. 吐く息を、Hmmmmとハミングしながら行います。
  4. 鼻から空気を吸い込みます。
  5. 3、4を繰り返し、ハミングしながら音の振動を味わいます。

どんな時にどの呼吸法を行えばいいの?

呼吸法のやり方を学んだところで、実際日常のどのような場面で呼吸法を活用する事ができるのでしょうか?

  • 腹式呼吸法 就寝前や気持ちを落ち着けたい時、静かな場所や仰向けで行うと心地よい眠りや状態に導いてくれます。
  • 完全呼吸法 やる気がおきなかったり、目覚めがスッキリしない時、1日の始まりに行うと気持ちよく過ごす事ができます。
  • 片鼻呼吸法 心身のバランスが崩れていると感じる時、こころと身体に調和をもたらし穏やかでいる事ができます。
  • ウジャイ呼吸法 大事な仕事が控えている時、少し頑張りたい時に、集中力を高め身体に活力を与えてくれます。
  • シータリー呼吸法 暑い日や、身体に熱を感じる時、ひんやりとし空気を吸い、熱を冷ます効果があります。
  • ブラーマリー呼吸法 不安な気持ちの時、音の振動による脳の活性化で緊張を解き、リラックスした状態へと変化させてくれます。

リラックスしたい時やストレスマネジメントに呼吸法を活用しよう!

日常生活にも呼吸法を活かす事ができるなんて驚きですよね!

特に現代では、仕事における過度のストレスから心身のバランスを崩してしまう人が増加しています。そのような状態になる事を防ぐ為にも、ヨガのアーサナの練習と合わせて呼吸法を実践していくことが大切なのです。

また、アーサナの練習で難しいポーズにチャレンジする際にも快適で安定した状態であるよう、呼吸に意識を向けてみてくださいね!新たなステップアップに呼吸法が役立つ事を、自分自身の身体で実感できることでしょう!

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皆さんの心身が健康で生き生きとしたものとなるよう、呼吸法やアーサナの練習を日々の暮らしの中に取り入れてみてくださいね。

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投稿者: Ai Somashekar

2004年に渡印して以来、ヨガ、ヴィパッサナー瞑想の学びを始める。 大手ヨガスタジオの運営スタッフとして勤務する傍ら、都内オフィスやお寺にてヨガ指導を行う。 結婚、出産を機に夫の出身地インドへ移住し、キッズヨガクラスや指導者コース、リトリートを開催している。