腸腰筋ストレッチで得られる効果とは?腰回りをほぐすヨガポーズも紹介!

腸腰筋とは?

腸腰筋ちょうようきんとは、腰から太ももの付け根にかけて伸びており、上半身と下半身をつなぐ筋肉のことを指します。

具体的には大腰筋だいようきん・小腰筋しょうようきん・腸骨筋ちょうこつきんの3つの筋肉で構成されています。

これらの筋肉は見えない位置にありますが、姿勢の維持はもちろん、起き上がる動作や歩く動作など、その役割は日常生活には欠かせません。

この記事では、腸腰筋ストレッチで得られる3つの効果と、効果的なストレッチ方法について解説します。併せて、腸腰筋をほぐすヨガポーズについても紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

腸腰筋ストレッチで得られる3つの効果

上半身と下半身をつなぐ腸腰筋を継続的にストレッチすることで、腰痛の予防・スムーズな歩行・姿勢の改善といった、3つの効果が得られます。

それぞれの効果について、以下でみていきましょう。

  • 腰痛を予防できる

最も大きなメリットが、腰痛の予防です。

腸腰筋は立つと伸び、座ると縮みます。そして、座ったままの姿勢が続くと、縮んだまま硬くなってしまい、腰痛の原因に。
したがって、長時間のデスクワークをする方や長距離ドライバーの方などは、腸腰筋のストレッチによって腰痛を予防する効果が期待できるでしょう。

  • 歩行がスムーズになる

腸腰筋は、歩く際に推進力を生み出す筋肉です。
腸腰筋が縮んで硬くなってしまうと、歩幅が狭くなり足取りも重くなってしまうでしょう。

そこで、継続したストレッチで腸腰筋を緩めることにより、スムーズな歩行が期待できます。

また、足の動きを正常に保てることから、つまずきの防止にも有効だと考えられ、特に、高齢者の方にうれしい効果と言えるでしょう。

  • 姿勢が改善される

腸腰筋は、骨盤を安定させる役割も果たしています。

そのため、腸腰筋が硬くなっていると、骨盤が前後に傾いてしまい、正しい姿勢を維持できなくなってしまうのです。

腸腰筋を柔軟にキープすることで、骨盤が立ち上がり、上半身がしっかり支えられるでしょう。
結果として、姿勢の改善につながります

姿勢別|腸腰筋ストレッチの方法

さまざまなメリットを得るために、さっそく腸腰筋ストレッチに取り組んでみましょう。

今回ご紹介するストレッチは、いずれも5分程度あれば行うことができます。

うつ伏せで行うストレッチ

  1. 床の上にうつ伏せになる
  2. 両手を顔の横に置き、手のひらを床につける
  3. 両手で床を押しながら、上半身をゆっくり持ち上げる
  4. 肘を伸ばし、上半身を上げたまま、呼吸を止めずに30秒ほどキープする
  5. 元の姿勢に戻る

肩の力は抜きつつ、お腹にしっかり力を入れて行うことがポイントです。
重い腰痛がある場合は、こちらのストレッチは控えてくださいね。
3回程度繰り返して行いましょう。

仰向けで行うストレッチ

  1. 床の上に仰向けになる
  2. 右膝を曲げて、右足を両手で抱え込み、お腹の上へと持ち上げる
  3. 呼吸を止めずに、30秒ほどキープする
  4. 元の姿勢に戻り、左右の足を入れ替えて行う

足を抱え込む際に、上半身が起き上がらないよう注意してください。
また、伸ばしているほうの足は、床から離れないようにします。
左右それぞれ5回程度行いましょう。

座って行うストレッチ

  1. 椅子に浅く腰掛け、足を肩幅に開く
  2. お腹を引き締め、背筋を伸ばす
  3. 歩くように、足を上げ下げする

骨盤を立てて、太ももの付け根をほぐすイメージで行いましょう。
30秒〜1分程度、休憩時間に取り入れてみてください。

立って行うストレッチ

  1. 右足を前、左足を後ろに大きく開いて立ち、両手を腰にあてる
  2. 背筋をまっすぐにしたまま、右膝を深く曲げて、腰を落とす
  3. このとき左足のかかとは上げて、左膝は軽く曲げる
  4. 股関節まわりが伸びているのを感じながら、呼吸を止めずに15秒ほどキープする
  5. 元の姿勢に戻り、左右の足を入れ替えて行う

バランスが崩れて、姿勢をキープできない場合は、膝立ちの姿勢から始めてもOKです。
その場合、膝立ちの姿勢から片足を前に踏み出し、もう片方の足の付け根を伸ばすイメージで行います。
左右それぞれ3〜4回程度繰り返しましょう。

腸腰筋をほぐすヨガポーズ3選

ストレッチで腸腰筋がほぐれたら、さらにヨガポーズにもチャレンジしてみましょう。

今回ご紹介するヨガポーズは、腸腰筋をほぐすだけでなく強化するのにも効果的です。

船のポーズ

  1. 両膝を立てて座る
  2. 膝から下を浮かせ、すねを床と平行になる高さまで持ち上げる
  3. 両手を肩の高さで前方に伸ばす
  4. 呼吸を止めずに、15〜30秒ほどキープする

背筋は伸ばした状態で、姿勢を保ちます。初心者の方は、両手を床についたまま行ってみましょう。
よりきれいなポーズをとるためには、腹筋と背筋をバランスよく使うのがポイントです。

三日月のポーズ

  1. 背筋をまっすぐに保ち、膝立ちをする
  2. 片足を踏み出し、肩甲骨を引き下げる
  3. 首を長くしながら両手を合掌して頭の上へ持っていく
  4. 重心を前に移動し、腰を深く下ろす。この時、下腹部を引き締める
  5. 目線は斜め上をキープしながら、ゆっくりと胸を天井に開く
  6. 呼吸を止めずに、15〜30秒ほどキープする
  7. 元の姿勢に戻り、左右入れ替えて行う

体の中心が左右に傾かないよう注意して、姿勢をキープします。
背中を無理に反らそうとするのではなく、大きく胸を開き、背中を伸ばすことを意識しましょう。
太ももの付け根をしっかり伸ばすと、腸腰筋がほぐれやすくなります。

体側を伸ばすポーズ

  1. 両足を大きく開いて立ち、右足を90度外側に開く
  2. 右膝を深く曲げ、右手を右足の横の床につく
  3. 左手を右斜め上にまっすぐ伸ばし、左手から左足まで一直線になるようにする
  4. 目線を天井に向け、呼吸を止めずに15秒〜30秒ほどキープする

背中が丸まらないよう注意して行いましょう。初心者の方は右手を床につけるのではなく、右肘を右膝の上につけてみてください。

ストレッチとヨガポーズで、腸腰筋をほぐしつつ鍛えよう!

腸腰筋は、歩く動きを中心に私たちの生活に欠かせない働きをしています。
継続したストレッチで腸腰筋をほぐすことで、腰痛の予防やスムーズな歩行のサポート、姿勢の改善などが期待できるでしょう。
スキマ時間を活用して、腸腰筋ストレッチを日常生活に取り入れてみてください。

classmallでは、今回ご紹介した3つのヨガポーズを含め、さまざまなポーズを学べます。
オンラインレッスンを活用して、腸腰筋をほぐしてみてくださいね。

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投稿者: くりとも

パティシエの仕事でフランスやカナダへ滞在後、Vancouverで大自然やヨガに出会い、ヨガインストラクターへと転身。ヨガとパティシエ=健康と食を中心に発信を続けています。解剖学や陰ヨガを学び、これからの健康を考えるヨガを伝えて行けたらと活動をしています。続けることで一歩一歩かわることがある、そんなヨガをライフスタイルに。