ヨガと関係の深いアーユルヴェーダ!2つのアプローチで心身の健康を維持しよう

アーユルヴェーダと聞くとエステやマッサージを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。実は、アーユルヴェーダは伝統的な医学で、インドでは5000年以上もの歴史を持つ世界三大医学の一つです。

そんな深い歴史を持つアーユルヴェーダはヨガと深い関わりがあり、アーユルヴェーダ医学の中でもヨガをすることが推奨されています。この記事では、アーユルヴェーダとヨガの関係や、アーユルヴェーダの考え方に基づいたおすすめのヨガポーズを紹介していきます。

アーユルヴェーダとは

アーユルヴェーダとはインドやスリランカで5000年前から親しまれている伝統医学です。西洋医学が病気を治す医学であるのに対し、アーユルヴェーダは、病気を未然に防ぐ予防医学。日々、自身の体と対話をしながら食事や運動、マッサージを通して心身の健康を維持することを重要視しています。

一人一人体質は違うのだから、みんながみんな同じケアをしても意味がないという考え方のもと、アーユルヴェーダでは自分にあったケアをすることをすすめています。その上で、自身の体質を理解することが重要。アーユルヴェーダの世界では、「ドーシャ」という体を構成している基本組織のバランスによって体質のタイプを分けて理解を深めていきます。

アーユルヴェーダで大切にされている3つのタイプ

「ドーシャ」のタイプは大きく分けて3つあります。1つずつ体質や性格の特徴があるので確認してみましょう。

ヴァータ

空と風のエネルギーが強いタイプです。

体質としては、痩せ型で冷えやすく、便秘をしやすいという傾向があります。
性格的には変化を好み、動作が素早くテキパキとしているという特徴があります。

冷えやすいヴァータタイプの人が食事で意識したいポイントは温かい食べ物や飲み物を積極的に取るということ。シリアルも加熱調理済みのものを食べたり、茹で野菜を食べたりすると良いです。冷たいものや生ものは、特に調子が上がらないときはできるだけ避けましょう。

ピッタ

火と水のエネルギー優位な体質。特に火のエネルギーが強く、「熱さ」がキーワードです。

ピッタタイプは中肉中背で筋肉質、消化力が強く、空腹になりやすいという体質。性格としては、明るく勇敢、自信家、リーダータイプといった特徴があります。また、ピッタ体質の人は、イライラしたり怒りやすいという傾向もあるといわれています。

ピッタタイプの人は熱を持ちやすい体質なので、辛いものや塩辛いものなどを食べるとドーシャバランスが崩れやすくなってしまいます。ブロッコリーやズッキーニなどの緑色の野菜をとったり、料理にはオリーブオイルを使ったりするのがおすすめです。

カパ

水と地のエネルギーが多いとされているカパ体質。このタイプの人は「のんびり」というキーワードが当てはまります。体質は、大柄で太り気味 頑丈で体力があるといわれています。肌質は色白でオイリー、しっとりとした滑らかさが特徴。喋るのも行動もゆったりとしています。

性格は平和主義、愛情深く寛容、穏やかといったところが挙げられます。

水の特性が強いカパタイプの人は苦味、辛味、酸味などの強い味のある食べ物を取ると良いです。しょうがやニンニク、スパイスがきいた料理はおすすめできます。脂肪がつきやすい体質の方も多いので、乳製品や脂っこい食べ物は避けると良いでしょう。

アーユルヴェーダとヨガの関係とは!?

アーユルヴェーダとヨガはヴェーダという科学をもとにした5000年以上の歴史を持つ健康法で、アプローチは違えど深いつながりを持ちます。

アーユルヴェーダは身体的側面からのアプローチが強く、食生活を含めたライフスタイル全般の改善を通じて心身の健康を目指すものです。

一方でヨガはスピリチュアルの側面が強く、心と体と魂の調和を図るもの。アーサナ(ポーズ)、呼吸法、瞑想といった実践を通して、心構えや人生の指針を提示してくれます。

アーユルヴェーダ的アプローチ、ヨガ的アプローチの両方を日常的に大切にすることが重要です。実際に、ヨガの練習者たちは、アーユルヴェーダを生活に取り入れていたといわれています。

ドーシャタイプにあったポーズを紹介

アーユルヴェーダでは、ヴァータ・ピッタ・カパと3つのエネルギーバランスによるタイプ分けができます。それぞれのエネルギーが大きくなりすぎると、体調や精神に不調が起こります。それを防ぐため、それぞれのタイプの人におすすめのポーズを紹介します。

ヴァータの方におすすめのポーズ

風のような軽さや水のような冷たさを持つヴァータ体質。そんなヴァータ体質の人にはゆったりとリラックスできるポーズをおすすめします。

眠れる英雄のポーズ

股関節をのつまりを解消できます。ポーズがシンプルなので動きに集中しやすく、ゆったりリラックスできるポーズです。

  1. 正座の体制になる
  2. 割り座になり、かかとの間にお尻をおろす
  3. 両手で身体を支えながら、上半身を後ろにゆっくり倒す
  4. ゆっくり呼吸を繰り返す

体の余分な力を抜いて行うのがポイントです。

ピッタの方におすすめのポーズ

熱さが特徴のピッタタイプの人にはクールダウンができるようなポーズがおすすめです。

ピッタのエネルギーが大きくなると熱をもち、消化器系に負担がかかってしまったり、気持ち的にイライラしやすくなったりしてしまいます。

ハトのポーズ

ハトのポーズは、背中の柔軟性が高まることで肩こりの解消や、全身の血流を促進することでリラックス効果が期待できます。

  1. 四つん這いの姿勢になる
  2. 右足を前に出し、右足のかかとが左足のつけ根につくようにして膝を外側に向ける。左足は後ろへ伸ばす
  3. 左ひざを曲げる。左ひじを後ろにまわし、左の足先を引っ掛ける
  4. 右腕を持ち上げ、肘を曲げて右手と左手の指を絡める
  5. 頭の後ろで両手を組み右の脇腹を気持ちよく伸ばす
  6. 息を吐きながら両手、左足を解放する
  7. 四つん這いの状態に戻る
  8. 反対側も同様に行う

カパの方におすすめのポーズ

安定性のある体質のカパタイプの人は動きのあるポーズで代謝をあげてあげるとよいでしょう。

魚のポーズ

呼吸器が弱い傾向にあるカパ体質の人にはしっかりと胸を開く魚のポーズがおすすめです。

背中や首の筋肉をほぐし、呼吸をしやすくしてくれます。

  1. 仰向けになる
  2. 手のひらを下に向けてお尻の下へおく
  3. 息を吸い、肩甲骨を寄せながら胸を天井へ突き上げる
  4. 頭頂部が床につくように首を気持ちよく伸ばす
  5. 腕で床を支えて姿勢をキープし、呼吸を繰り返す

どのタイプをもつ人にもおすすめのポーズ

太陽礼拝はどのタイプの方にも共通しておすすめできるポーズです。

全身をしっかりと動かせるポーズで、一日の始まりに行ってあげると一日中、代謝が良い状態を保つことができます。連続した12のポーズを流れて行うので慣れるまでは少し時間がかかりますが、ぜひ挑戦してみてください。

  1. 真っ直ぐにたち、姿勢を整え、合掌する
  2. 息を吸いながら天井に向かって両手を伸ばす
  3. 息を吐きながら両手をゆっくり床におろす
  4. 息を吸って左足、右足と後ろに伸ばしてプランクの状態になる
  5. 息を吐きながらダウンドッグのポーズになる(両手両足は床についたままお尻を上に突き出すポーズ)
  6. 息を吸いながら膝をついて上半身を床に近づける
  7. 息を吐きながら上半身を前に移動させ、胸を開いて伸ばす
  8. 息を吸いながら再びダウンドッグポーズになり呼吸を整える
  9. 息を吸いながら両足を腕のあいだへもっていく
  10. 息を吐きながら床に手をついて上半身を緩める
  11. 指先は床へつけたまま、息を吸って背骨を斜め前へ長く伸ばす
  12. 息を吐きながら再び上半身を緩め、最後に息を吸いながら上半身を持ち上げ、合唱ポーズに戻る

自分に合ったヨガを取り入れよう

アーユルヴェーダでは自身の体質を知り、それにあった食事法や運動をすることで効果的なセルフケアができるという考え方を持っています。体質を知った上で、自分の体と対話しながら、その日の自分に必要なヨガをしてあげられると心身の健康をより一層保ちやすくなります。

自分だけではわからない、という方はプロの力を借りてみるのもおすすめ。classmall(クラスモール)では好きな時間に好きなヨガレッスンを受けることができます。アーユルヴェーダのクラスも開催されていますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

ぜひ、アーユルヴェーダとヨガの両方を生活に取り入れて楽しんでください。

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