ウディヤーナバンダ|下腹部を締めるバンダの効果ややり方を詳しく解説!

ヨガのポーズをとる時、ウディヤーナバンダを意識できていますか?
ウディヤーナバンダを意識することで、お腹の力を上手に使うことができるようになり、ポーズが安定して取れるようになりますよ。
ヨガを始めてからある程度時間が経ち、レッスンに慣れてきたら、バンダを意識してポーズがをとるようにしましょう。
この記事では、お腹を引き締めるウディヤーナバンダについて、その効果ややり方のコツを詳しく解説していきます。

そもそもバンダとは?

バンダとは、サンスクリット語で「締める」「縛る」と言った意味があります。
ヨガでは、身体の中に生命エネルギー、プラーナが流れていると考えれられています。日本で言う「気」と同じような考え方ですね。
バンダを締めることで、プラーナを体内に留め、身体の内側のエネルギーをコントロールすることができると言われていますよ。

しかし身体の内側のエネルギーをコントロールする、と言われても、現代の私達にはいまいちピンと来ないですよね。
具体的には、バンダを意識して引き締めることで、自分の軸を安定させてアーサナを取りやすくなる、呼吸が深まるなどの効果があります。

バンダは体に9つあると言われています。
その中でも代表的なバンダは、ムーラバンダ(会陰)、ウディヤーナバンダ(お腹)、ジャランダラバンダ(喉)の3つです。
まずはこの3つのバンダを意識してポーズが取れるように練習してみましょう。

バンダについて更に詳しく知りたい方は、コチラの記事も読んでみて下さいね。

ウディヤーナバンダとは?

ウディヤーナとは、サンスクリット語で「浮く、浮き上がる、引き上がる」などという意味があります。
名前の通り、おへその辺りを引き締めて身体のエネルギーを上に引き上げるのがウディヤーナバンダの役割です。
また会陰部のムーラバンダから上に向かうエネルギーと、喉のジャランダラバンダから下に向かうエネルギーが交差する場所にあり、この2つのエネルギーを増大させる役目があるとも言われています。

解剖学的に言うと、おへその辺りを引き締めるウディヤーナバンダは腹筋群になります。
ウディヤーナバンダの腹筋群とムーラバンダの骨盤底筋群は連携して動きます。
エネルギーを下に流さないよう体内に留める役割を持つムーラバンダとは、解剖学的にもヨガの考え方的にも連動しているので、一緒に行った方がが良いと言われていますよ。

ムーラバンダについて更に詳しく知りたい方は、コチラの記事も読んでみて下さいね。

ウディヤーナバンダを意識することで得られる効果

内臓機能の改善

ウディヤーナバンダを意識し、腹部を引き締めることで、便秘や消化不良などの消化器官や肝臓機能の改善に効果があります。
内臓機能を高めたい方は、普段の生活からウディヤーナバンダを意識するようにしましょう。

腰痛の予防

ヨガのポーズはお腹の力が抜けてしまっていると、腰を痛める原因になります。
おへその辺りにあるウディヤーナバンダを意識することで、腰痛の予防にも繋がりますよ。
またムーラバンダの骨盤底筋と合わせて意識をすることで、腰回りの筋肉が発達し、天然のコルセットの役割を果たしてくれます。

動じない平常心を養う

腹部に意識を集中させることで、喜怒哀楽に動じない平常心を鍛える効果があると言われています。
イライラしやすい方や落ち込みやすい方はウディヤーナバンダを意識するのがおすすめですよ。

自律神経の働きを高める

ウディヤーナバンダを引き上げることで、横隔膜も連動して動きます。
横隔膜が動くと深い呼吸がしやすくなり、結果として自律神経の働きを高める効果が期待できますよ。

ウディヤーナバンダのやり方と注意点

腹部を凹ませ、内臓と横隔膜を引き上げることで完成するウディヤーナバンダ。
はじめは腹部を引き締めて胸を広げる感覚が難しいかもしれませんが、練習を続けていれば少しずつコツが掴めてきますよ。

  1. 腰幅に足を開いて立つ
  2. 膝を少し曲げて、両手を太ももの上に置き前かがみになる
  3. 頭を下げて、アゴを胸につける
  4. 息をたっぷりすい、肺から空気を押し出すように息を吐ききる
  5. 吐ききったらそのまま息を止める
  6. 両手で太ももを押し、おへそが背中にくっつくようなイメージで薄いお腹にして、肋骨に向けて引き上げる
  7. 苦しくない程度に息を止めたら、ゆっくりとバンダを緩めながらお腹に空気を送る
  8. 4~7を5回繰り返す

ウディヤーナバンダを練習する時は、空腹時に行って下さい。
またなるべくトイレも済ました後の方ががいいです。
女性の場合は、生理中や妊娠時は避けるようにしてくださいね。

ウディヤーナバンダを意識しやすいポーズ

ポーズの中で意識するウディヤーナバンダは、ウディヤーナバンダ単体で行うものほどお腹を凹ませる必要はありません。
しかし、お腹を凹ませて横隔膜を引き上げる感覚は意識しながらポーズを取るようにしましょう。
次のようなポーズはウディヤーナバンダを意識しやすいですよ。

ダウンドッグ(下向きの犬のポーズ)

ダウンドッグのポーズは、ウディヤーナバンダだけでなく、ジャランダラバンダ、ムーラバンダと代表的な3つのバンダ全てを意識することができるポーズです。
逆転することで、お腹が内側に入りやすく、肺が引き上がりやすくなり、ウディヤーナバンダが楽に引き上げられると言われていますよ。

  1. 正座の姿勢から体を前に倒し、手を伸ばして前方の床につける
  2. 息を吐きながらゆっくりとお尻を持ち上げる
  3. 両腕を伸ばし、真っ直ぐな背中にする
  4. 手と足で床を押し、お尻の穴を締めてさらにお尻を上に向かって引き上げる
  5. ここでキープしながら、薄いお腹にしてウディヤーナバンダを意識する

うまくできない方は、ダウンドッグのコツを解説したこちらの記事もおすすめです。

座った状態のねじりのポーズ

お腹を中心にして体をねじるポーズもウディヤーナバンダが意識しやすいですよ。
ねじった時にウディヤーナバンダを使ってお腹を引き上げるようにしましょう。

  1. 長座の姿勢で座り、右膝を立てて左の太ももの外側に置く
  2. 左膝を手前に曲げる
  3. 息を吸いながら左手を天井に向かって上げ、上体を左にねじる
  4. 右手を後方のマットに着き、息を吐きながら左手で右の膝を抱え、ねじりを深める
  5. ここでキープしながら、吸う息でウディヤーナバンダを引き上げる

ねじりのポーズの効果やコツ、アレンジポーズを知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

ウディヤーナバンダを使ってポーズを安定させよう!

ウディヤーナバンダを意識してお腹を引き上げるようにすることで、腹部や横隔膜が鍛えられます。
ウディヤーナバンダが正しく使えるようになると、ポーズが安定しやすくなるだけでなく、自律神経を整えたり、平常心を保ちやすくなったりするなど、精神的な効果も期待できますよ。
ムーラバンダと合わせて使うことで、腰回りの筋肉が鍛えられ、天然のコルセットとしての役割も果たしてくれます。

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自宅で好きな時にヨガのレッスンが受けられるので、気軽に続けることができますよ。
レッスンを受ける時はぜひ、ウディヤーナバンダを意識しながらポーズをとってみて下さいね。

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投稿者: ちーちゃん

会社員時代にヨガを始め、アフリカで青年海外協力隊として2年間活動後、インドに渡りRYT200の資格を取得。帰国後、YOGA Ed. キッズヨガ講師養成講座及びチェアヨガ講座PI1、助産師による産前産後ヨガ講座を修了。 現在はフリーのヨガインストラクター兼webライターとして活動中。ヨガ哲学が好きで、ポーズだけでなく心のヨガについても発信中。